国民栄誉賞にふさわしくない人は？イチローや大谷翔平が辞退した理由も

日本のプロ野球選手には国民栄誉賞をもらっている人が何人もいますが、なかにはふさわしくないといわれている人もいるようです。

この記事では、国民栄誉賞とはどのようなものなのか、過去の受賞者や世間がふさわしくないと思うのだれなのかをみていきましょう。まずは国民栄誉賞について説明します。

国民栄誉賞とは日本での内閣総理大臣表彰の一つです。1977年の王貞治さんの本塁打通算世界記録達成を称えるために福田赳夫内閣によって創設されました。

当時、学術や文化の振興に貢献した人を称える内閣総理大臣顕彰はありましたが、スポーツにおける功績を称えるものがありませんでした。

王貞治さんには叙勲という話も出たようですが、叙勲には年齢が若すぎるということで、叙勲より柔軟に表彰できる国民栄誉賞が創設されました。

内閣総理大臣表彰ですが、民間有識者の意見を聞くこととされていて、総理大臣の意向だけで与えることはできません。

国民栄誉賞は今までにどのような人が受賞しているのでしょうか。2022年までに受賞している26個人・団体を一覧でみていきましょう。

スポーツ選手が多い傾向にはありますが、音楽や演劇、将棋や囲碁などの文化面での功労者も国民栄誉賞を受賞しています。

国民栄誉賞を今までに受賞した人のなかには、国民栄誉賞にふさわしくないのではといわれる人も何人かいるようです。Twitterからどんな人が国民栄誉賞にふさわしくないと思われているのか、みていきましょう。

確かに王貞治さんが国民栄誉賞を受賞した理由は、本塁打の世界記録を樹立したためです。世界記録や世界的な功績が国民栄誉賞に必須といえば、美空ひばりさんや長嶋茂雄さんは国民栄誉賞にはふさわしくないかもしれません。

松井秀喜さんは師匠である長嶋茂雄さんと同時に国民栄誉賞を受賞しました。親子ほども年齢が離れている2人が同時に国民栄誉賞を受賞したことに驚いた人や、松井秀喜さんはふさわしくないと感じた人も多かったようです。

フィギュアスケート男子シングルでオリンピック2連覇を達成した羽生結弦さんは、国民栄誉賞受賞当時の年齢が若すぎたという理由でふさわしくないという声もあります。

国民栄誉賞に年齢制限はないので問題はありませんが、どこか違和感を感じている国民は多いようです。

女子レスリングからは吉田沙保里さんと伊調馨さんが受賞しています。しかし、アマチュアレスリングは競技人口も少なく、オリンピックや世界選手権以外では注目されない点から、国民栄誉賞にふさわしいのかどうか、と感じている人もいるようです。

国民栄誉賞を内閣から打診されたにもかかわらず、辞退している人もいます。国民栄誉賞を辞退した人と、国民栄誉賞辞退の理由をみていきましょう。

元プロ野球選手で、現在は指導者として活躍しているイチローさんは今までに4回も国民栄誉賞を辞退しています。

1回目は2001年に日本人選手として初めてメジャーリーグでのMVP獲得で国民栄誉賞を打診されました。このときには、「まだ若いから」という理由で辞退しています。

2回目は、2004年にメジャーリーグでのシーズン最多安打記録を更新した時に国民栄誉賞を打診されましたが、やはり辞退しました。このときには、野球を続けている間は受け取らない意志を示しています。

3回目と4回目は2019年の引退時の3月とその年の秋です。国民栄誉賞を打診されましたがどちらも辞退しました。このときには、「人生の幕をおろした時にいただけるようにはげみます」とコメントを発表しています。

メジャーリーグで投打の二刀流として大車輪の活躍を見せている大谷翔平選手には、2021年メジャーリーグMVP獲得時に国民栄誉賞の打診がありました。この時の辞退理由は、「まだ早いので」ということです。