ナベツネこと渡辺恒雄さんは、元読売新聞グループ本社社長で日本プロ野球界のドンと呼ばれましたが、現在はメディアへの露出が極端に減り亡くなったのではとネットで噂になりました。ナベツネこと渡辺恒雄さんの死亡説を含め、現在の姿について紹介します。
日本プロ野球界で最も古く、天覧試合など伝統と歴史があるプロ野球チームの盟主が東京読読売ジャイアンツです。
ナベツネこと渡辺恒雄さんは、読売ジャイアンツの運営会社読売新聞グループ本社の代表であり、日本プロ野球界に強い影響力を持つ「プロ野球界のドン」と呼ばれています。
ナベツネこと渡辺恒雄さんは日本のプロ野球界の発展に貢献した功労者と評価する人がいる一方、現在の読売ジャイアンツの人気急落を招いた張本人として非難する人も非常に大勢います。
では、ナベツネこと渡辺恒雄さんプロフィールをみていきましょう。
本名 | 渡辺恒雄 |
愛称 | ナベツネ |
生年月日 | 1926年5月30日 |
現在年齢 | 96歳 |
出身地 | 東京都杉並区 |
血液型 | O型 |
身長 | ??? |
体重 | ??? |
ナベツネさんは東京出身、父親は現りそな銀行に勤めていため、比較的裕福な家庭で育ちました。しかし、ナベツネさんが8歳の時にお父さんは胃がんで亡くなります。
一家の稼ぎ手を失ったものの、父が家族に遺した11軒の貸家があったため、その後も経済的に困窮することはなかったといいます。
ナベツネさんは長男だったため母の期待も大きく、勉強をして偉い人になるようにかなり叱咤されたそうです。
ナベツネさんは東京大学文学部に進みますが、戦争がはじまり学徒出陣で近衛師団に配属されました。戦地に赴くことはなかったものの、天皇陛下の名の下に上官から暴力や理不尽な扱いを受け、それがきっかけで終戦後に共産党員になります。
共産党だけが「天皇制打倒」を掲げていたことが理由でした。しかし、共産党も軍隊と同じように縦社会であることに失望し、共産党内の抗争に敗れ「警察のスパイ」として共産党から除名処分を受けています。
東京大学卒業後は、読売新聞者に就職して政治記者になりました。保守政党の有名政治家と太いパイプを作り上げ、会社内の権力闘争に勝利し、読売グループの頂点にまで上り詰めます。
読売新聞の創業者一族ではないナベツネさんがトップになったのは異例なことでした。
ナベツネさんは、日本の政治権力者と親交を深めながら、読売新聞グループの最高権力者へと昇り詰めました。
自分の力ですべてを手に入れたナベツネさんですが、ナベツネさんの家族についてはあまり広く知られていません。気になるナベツネさんの奥さんと子供について紹介します。
ナベツネさんの妻は元東宝の女優で、後にモデルとして活躍した鍋島篤子さんです。鍋島篤子さんは佐賀県にある鍋島家分家の餅木鍋島家の末裔にあたり、名家出身の女性です。
ナベツネさんを陰で支え続けた鍋島篤子さんは、くも膜下出血、認知症、肝硬変と病に苦しみ、2017年10月に享年87歳で亡くなりました。
ナベツネさんには一人息子がいて、名前は渡辺睦さんといいます。ナベツネさんはとても教育熱心だったようですが、息子の睦さんと可能な限り一緒にお風呂に入るなど、息子との時間を大切にしていたそうです。
息子の渡辺睦さんは青山学院大学に進み、その後は現三井住友信託銀行に入社、現在は三井住友信託銀行の専務をしています。
ビジネスや政治の世界ではナベツネさんの手腕は高く評価されていますが、日本プロ野球界、特にプロ野球ファンからの評判は決してよいとはいえず、ナベツネバッシングが起きたほどです。
次は、プロ野球ファンの間で現在もナベツネさんの人気がないのはなぜか、ナベツネさんが関係した日本プロ野球界の出来事を2つ紹介します。
ナベツネさんが関わり結果的にファン離れを加速させた最初の出来事は、読売ジャイアンツによるFA権選手の乱獲問題です。
1993年に落合博満さんをFAで獲得してから、清原和博さん、広澤克実さん、江藤智さんといったホームランバッターに加えます。
さらに、川口和久さんや工藤公康さんなどのピッチャーも次々に獲得し「巨人一強」時代を作り上げようとしました。
こうした自己中心的ともいえるやり方はプロ野球ファンを巨人戦から遠ざけることになり、当時、巨人戦の視聴率は10%を切るまでに落ち込んだほどです。
2004年には、プロ野球ファンが読売ジャイアンツにではなく、オーナーのナベツネさんに怒りをあらわにした事件が勃発しました。
事の発端はファンや選手に何の通達もなく、経営難に陥った近鉄がオリックスと合併構想を進めたことです。
経営問題はパリーグの大半のチームが抱えていたため、人気球団を抱えるセリーグに助けを求めた結果、ナベツネさんを中心に一部の球団オーナーたちによって8~10球団の1リーグ制を導入する方向で話が勝手に進められていきました。
これに対し、当時の選手会会長だった古田敦也さんがオーナー側との対話を求めますが、ナベツネさんは「無礼なこと言うな。分をわきまえなきゃいかんよ。たかが選手が」と発言し、野球ファンを激怒させます。
この後、自由獲得枠選手の獲得に関わる金銭不正授受問題も明らかになり、ナベツネさんを含め5人のオーナーが辞任する事態となりました。そのため、ナベツネさんが現在表舞台に出ることはほとんどありません。
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