伝統ある巨人軍の監督として長期政権を築いている原辰徳監督ですが、現役時代の成績はどのようなものだったのでしょうか。この記事では、原辰徳監督の現役時代の生涯打率やホームラン数、獲得タイトルなどの成績に注目してお伝えします。
巨人の原辰徳監督は、伝統ある巨人軍監督を断続的ですが2022年までに16年間も務めています。16年間の監督生活のなかで、リーグ優勝9回、日本一を2回、Bクラス落ちはわずか1回のみと、優れた指導力を発揮しています。
プロ野球の指導者としての実力は成績から見て申し分ない原辰徳監督ですが、現役時代の成績はどのようなものだったのでしょうか。この記事では、原辰徳監督の現役時代の成績にフォーカスしてみていきましょう。
原辰徳監督の現役時代の通算の生涯成績は次のとおりです。
通算成績 | |
出場試合数 | 1,697 |
打数 | 6,012 |
得点 | 931 |
シングルヒット | 1,675 |
二塁打 | 273 |
三塁打 | 25 |
本塁打 | 382 |
塁打 | 3,144 |
打点 | 1,093 |
盗塁 | 82 |
打率 | 0.279 |
長打率 | 0.523 |
獲得タイトル | 新人王(1981年) MVP(1983年) 打点王(1983年) ベストナイン('83,'87,'88,'90,'91) |
原辰徳監督は15年間の長い現役生活で、数多くのヒットとホームランを打っていることがわかります。
原辰辰徳監督の現役時代の成績は、生涯打率3割超え、ホームラン数もものすごいものだったと伝説になっていますが、実際のところはどのくらいだったのでしょうか。
上記の通算席正規の一覧表を見てわかるように、原辰徳監督の生涯打率は2割7分9厘で3割超えではありません。15年間の現役生活の中で、打率が3割を超えたのは4回だけで、1983年の3割2厘、1987年の3割7厘、1988年の3割ちょうど、1990年の3割1厘です。
原辰監督の現役時代のホームラン数は合計で382本です。ホームラン30本を超えた年は6回あり、最もホームラン数が多かったのは1986年の36本でした。
現役時代に300本を超えるホームランを打ち、長距離打者として鳴らしていたはずの原辰徳監督ですが、打者としてのタイトルは1983年に獲得した打点王だけです。
守備と打撃の総合力でみたときのベストナインには5回選出されていますが、打撃だけでみた場合のタイトルは1983年の打点王しか獲得できていません。
本来はホームランバッターとしてみられることが多かった原辰徳監督が、1回した打撃のタイトルを取れなかったのには理由があります。
その理由は、プロ野球では原辰徳監督が入団した年に圧縮バットが禁止されたためでした。圧縮バットとは、表面が剥がれやすいヤチダモの表面に樹脂加工して耐久性を高めたバットです。
ただし、樹脂加工が耐久性を高めるだけでなく、反発力も強化して飛びやすいバットも開発されていました。あまりにもよく飛び、バッター有利の試合運びになりやすいことから、原辰徳監督がプロ入りした年にプロ野球での使用が禁止されてしまいました。
大学時代までは圧縮バットを利用してホームランバッターとして鳴らしていた原辰徳監督ですが、パワーで引っ張るタイプではなく、打ち上げる角度でホームランにするタイプのバッターでした。
プロでは飛ばせるバットを使えなくなったことから、思うようにホームランが出せなくなり、ホームラン王の獲得ができなかったといえるでしょう。
原辰徳監督はホームラン王のタイトルは獲得できませんでしたが、15年もの長きに渡る現役生活と、数回に渡る打率3割超え、そして通算382本ものホームランと、野球選手としても優れた成績を残しています。
そんな野球選手としてもとても優秀だった原監督の監督としての采配がどのように振るわれるのか、今年のプロ野球の展開も楽しみにしましょう。