横浜DeNAでは「倉本前ヒット」という現象が度々起こります。では、倉本前ヒットとはどのようなものなのでしょうか。この記事では、倉本前ヒットの意味や、倉本寿彦選手の守備力について、どうしてスタメン落ちしないのかを詳しくみていきましょう。
横浜DeNAの試合では、ネット上などで「倉本前ヒット」と呼ばれる現象がよく起きます。この記事では、倉本前ヒットとはどのような意味で、どうして起きるのかみていきましょう。
横浜の正ショートである倉本寿彦の前へ飛んだ打球は内野安打になることが多いため「倉本前ヒット」と呼ばれるようになりました。具体的にどのような状況なのかは、こちらの動画をご覧ください。
普通、ショートなどの内野でキャッチできたボールは1塁に送球すれば間に合うので、ヒットになることはほとんどありません。グローブを弾くような強い打球でなければ、アウトになることのほうが多いでしょう。
しかし、倉本寿彦選手の前に飛んだ打球は、ほかのショート選手なら余裕でアウトにできるはずの球でも内野安打になってしまいます。
その理由は、倉本寿彦選手の守備範囲が狭いことと俊敏性がなく、肩が弱いので三遊間で捕球したボールが1塁に間に合わないためです。
倉本前ヒットは、倉本寿彦選手の捕球から送球までの動作が緩慢で、本気で打者をアウトに仕留めようという気概が見えないことを揶揄しているともいわれています。
倉本前ヒットは、本来は塁に出さなくてもいい打者を1塁に出してしまいます。倉本前ヒットは相手チームのチャンスを広げてしまうだけなので、横浜DeNAにとってはないほうがいいものでしょう。
しかし、横浜DeNAでは倉本前ヒットを量産する倉本寿彦選手をスタメンで起用し続けています。どうして倉本前ヒットの倉本寿彦選手がスタメンなのか、その理由をみていきましょう。
倉本前ヒットを量産していても、実は横浜DeNAの監督は倉本寿彦選手の守備力を評価しているのではないかと噂されています。
特に2020年まで横浜DeNAの監督だったラミレス元監督は、倉本寿明の前に打球が飛んだら相手は諦めるしかない、といったことを語っています。倉本前ヒットが印象的ですが、ちゃんと打者を仕留めるときには仕留めているということのようです。
倉本前ヒットの危険性は高くても、倉本寿彦選手がスタメンで起用され続けている理由は、その打撃力にあります。
プロ入りしてから平均打率は2割5分を超えています。野手としては平均的な打率ですが、ショートの選手としては、打てるショートに分類されるだけの成績を残しています。
投手と捕手以外の野手では一番守備の負担が重いといわれるショートは、打撃力との両立が難しいポジションです。倉本前ヒットが多いとしても、打てるショートとしての倉本寿彦選手の価値は大きなものがあります。
倉本寿彦選手のプロフィールを見ておきましょう。
生年月日 | 1991年1月7日 |
出身地 | 神奈川県茅ヶ崎市 |
身長・体重 | 180cm・85kg |
投打 | 右投左打 |
ポジション | 内野手 |
成績 | プロ通算8年:1870打数477安打8本塁打 打率0.255 |
経歴 | 小学生の時に藤沢リトルリーグで野球をはじめる 中学生の時には寒川シニアに所属 横浜高校に一般入試で入学し2年生からレギュラー 創価大学では3年秋と4年春にベストナイン 日本新薬硬式野球部で世遊撃手として活躍 2014年秋のドラフト会議で横浜DeNAから3位指名 2015年横浜DeNAに入団 2022年シーズン終了後に横浜DeNAは来季の契約を結ばないことを通知 |
2022年シーズン終了後に、倉本寿彦選手との契約を結ばないことを横浜DeNAは本人に通知しました。
やはり倉本前ヒットが多い守備力と、ここ数年低下していた打撃力では、このままプロの野球選手として契約し続けるのは難しかったようです。
倉本寿彦選手は今後もプロ野球選手を続ける意向なので、今後の動向に注目しましょう。