「大谷ルール」とは?2023年度野球規則の改正ポイントをわかりやすく解説!

2023年から日本の公認野球規則が改正されて、大谷ルールが日本の野球でも正式なルールになりました。大谷ルールとは、先発投手がDH(指名打者)を兼務できるというルールです。この記事では、大谷ルール導入の理由や今後大谷ルールが適用される選手がいるのか解説します。

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目次

  1. 1野球の大谷ルールとは?
  2. 先発投手がDH(指名打者)を兼務できるルール
  3. 2大谷ルール導入に至る経緯
  4. 3NPBで今後大谷ルールが適用されそうな選手は?

野球の大谷ルールとは?

大谷翔平選手のメジャーリーグでの活躍により、野球界に「大谷ルール」と呼ばれるルールが新しく誕生しました。野球の大谷ルールとはどのようなルールなのでしょうか。この記事では、大谷ルールの詳細と導入の経緯などについて解説します。

先発投手がDH(指名打者)を兼務できるルール

大谷ルールとは、DH(指名打者)制の野球の試合において、先発投手がDHを兼務することが可能になるというルールです

野球のDH制では、投手の代わりに打席に立つ指名打者を置きます。DH制は投手に打撃の負担を与えないことを目的としているルールなので、先発投手が打者として試合に出場することは想定されていませんでした。

そのために、大谷ルール導入以前に投手が打席に立つ試合では、DH制を解除して指名打者を立てずに試合を最後まで戦うか、指名打者を立てる場合は投手は打席に立つことができませんでした。

指名打者を立てない試合では、途中から指名打者を立てることはできません。先発投手は降板後に打者として試合に出続けるのなら、投手以外の守備につくしかありませんでした。

また、先発投手がそれ以上試合に出ないのなら、その後の投手は打撃も参加しなければいけません。

大谷翔平選手は投手と打者の二刀流で活躍していますが、大谷ルール導入以前は投手を降板したあとで、打撃をするために外野などの守備につくか、完全に試合から離れる必要がありました。

投打二刀流で活躍する大谷翔平選手の登場により、先発投手を降板後にDHとして試合に出場し続けることができるように、大谷ルールが制定されたのです。

2022年からMLBの公式戦で正式採用

大谷ルールは最初、MLBで正式に導入されました。MLBでは2019年に大谷ルールの導入を発表して、2022年シーズンから本格的に適用されました。また、公式戦での導入に先立ち、2021年のMLBオールスターゲームでも採用されています。

2023年からは日本の公認野球規則も改正されて大谷ルールを採用

日本では2023年度から公認野球規則で大谷ルールを採用しています

公認野球規則は基本的にアメリカのルールブックを毎年翻訳して、そこに日本独自の軟式野球のルールなどを追加したものになります。

そのために、アメリカで導入したルールは1年遅れで導入されるようです。その流れで、大谷ルールも2023年から導入されています。

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大谷ルール導入に至る経緯

大谷ルール導入の経緯についてみておきましょう。野球では、1972年まで投手が打席にもついていました。

しかし、投手への負担軽減や、打撃力はあるけれども守備が下手な選手を活躍させて試合を盛り上げるために、1972年にMLBのア・リーグで採用されました。

2021年からはナ・リーグでも採用されており、日本のプロ野球では、1975年からパ・リーグがDH制を採用しています。

DH制の登場後から、投手と打者の役割は明確に分けられるようになり、投手がトップレベルの打者として活躍するということは想定されなくなりました。

しかし、大谷翔平選手が日本ハムに入団して二刀流として活躍し、2017年にMLBへ移籍するとMLBで大谷ルールが採用されることになり、2022年からの公式戦での導入に至りました。

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NPBで今後大谷ルールが適用されそうな選手は?

日本の野球のルールブックには2023年から大谷ルールが適用されていますが、プロ野球で大谷ルールを適用されている選手はまだ現れていません。日本のプロ野球で今後、大谷ルールが適用されそうな選手はいるのでしょうか。

現在、日本での大谷ルールの適用の可能性がありそうな選手は、2022年にドラフト1位で日本ハムに入団した矢澤宏太選手がいます。大学時代に二刀流として活躍していて、大谷翔平選手を育てた日本ハムに入団したことから可能性は高いでしょう。

その他に、同じく日本ハムに2015年に入団した上原健太投手もいます。2022年オフに野手との兼務を球団から打診されて、現在二刀流に挑戦中です。

まだまだ2人とも試合で二刀流として活躍できるレベルではないようですが、今後、日本のNPBにおける大谷ルール適用1号となる可能性は高いでしょう。

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この記事のライター
元吉 馨
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