日本のプロ野球には猛打賞があります。1試合でたくさんヒットを打つと猛打賞になりますが、マルチヒットとはどのような違いがあるのでしょうか。この記事では、野球の猛打賞とはどのような意味で、賞品は何が出るのか、歴代の猛打賞記録も紹介します。
日本のプロ野球では、1試合にたくさん安打を打った選手が猛打賞を獲得することがあります。野球の猛打賞とはどのような意味なのでしょうか。この記事では、猛打賞について詳しくみていきましょう。
プロ野球の猛打賞とは、1試合に3本以上の安打を打った選手に与えられる賞です。3安打以上なので、5本打っても、10本打っても同じ猛打賞です。
NPB(日本野球機)が与える賞ではなく、試合を行っている球場や試合のスポンサー企業から選手に対して与えられます。
なお、試合によってはスポンサー企業が猛打賞を用意していないこともありますが、日本では1試合に3安打以上打った選手に対して、報道などで猛打賞という言葉を使うのが慣例化しています。
野球の猛打賞は、野球が生まれた国、アメリカのメジャーリーグではありません。猛打賞は日本のプロ野球独自の賞です。
猛打賞はスポンサー企業が用意するものなので、スポンサー企業から選手へ賞品が贈呈されます。
贈呈される賞品は、スポンサー企業の種類によって異なります。お酒やソフトドリンクなどの飲み物やアイスクリームが1年分贈呈されたり、商品券やお食事券が贈呈されたりすることが多いようです。
賞品の使い道は、年俸があまり多くない選手は自分の家で使うこともあるようですが、高額年俸をもらっているトップ選手は、裏方のスタッフに配ったり、施設に寄付したりする人もいます。
なお、景気があまり良くないときには、スポンサー企業からの賞品の提供がないこともあります。
猛打賞では賞金は出ません。ただし、猛打賞を取った回数が、翌年の年俸の査定に考慮されることはあるようです。
猛打賞はメジャーリーグでは使われませんが、マルチヒットはメジャーリーグでも日本のプロ野球でも使われます。
マルチヒットは、1試合に2本以上の安打を打つことです。猛打賞は3本以上なので、マルチヒットと猛打賞は安打の本数に違いがあります。
今までに猛打賞をたくさん獲得した選手は誰なのでしょうか。歴代の猛打賞の記録です。
通算で猛打賞を多く獲得した選手のランキングです。
順位 | 選手名 | 猛打賞の通算回数 |
1位 | 張本勲 | 251回 |
2位 | 川上哲治 | 194回 |
3位 | 長嶋茂雄 | 186回 |
4位 | 野村克也 | 180回 |
5位 | 福本豊 | 178回 |
5位 | 松井稼頭央 | 178回 |
5位 | 坂本勇人 | 178回 |
8位 | 立浪和義 | 175回 |
9位 | 王貞治 | 171回 |
10位 | 広瀬叔功 | 169回 |
歴代の猛打賞記録は、張本勲さんの251回です。200回を超えているのは張本勲さんだけなので、現役時代はどれほどの強打者だったのか数字からわかります。
現役選手では坂本勇人選手が入っています。今後もこの記録を伸ばしてくれることを期待しましょう。
1シーズンで猛打賞をたくさん取った記録は次のとおりです。
順位 | 選手名 | 所属球団 | 回数 | 記録年 |
1位 | 西岡剛 | 千葉ロッテマリーンズ | 27回 | 2010年 |
1位 | 秋山翔吾 | 埼玉西武ライオンズ | 27回 | 2015年 |
3位 | イチロー | オリックス・ブルーウェーブ | 26回 | 1996年 |
4位 | アレックス・ラミレス | 東京ヤクルトスワローズ | 24回 | 2007年 |
4位 | マット・マートン | 阪神タイガース | 24回 | 2010年 |
現在、NPBの試合数は144試合ですが、猛打賞の1位は27回です。1試合3安打以上の猛打賞は年間20回取るのはかなり大変だということがこのランキングからもよくわかります。