プロ野球では公式戦のことをペナントレースと呼ぶことがありますが、ペナントレースとはどういった意味なのでしょうか。この記事では、プロ野球ではシーズン中のどの試合がペナントレースにあたり、どのような意味があるのかを詳しく解説します。
日本のプロ野球を見ていると、シーズン中の試合をペナントレースと呼んだり、呼ばなかったりすることがあります。
プロ野球の試合にはいくつか種類があるようですが、ペナントレースとはどのような意味なのでしょうか。この記事では、プロ野球のペナントレースについて詳しく解説します。
プロ野球のペナントレースとは、優勝ペナントを争って行われる公式戦のことです。
日本のプロ野球では、セ・リーグとパ・リーグでそれぞれ優勝すると、優勝ペナントと呼ばれる優勝旗が優勝チームに贈呈されます。
優勝ペナントとは、細長い形をした優勝旗のことです。プロ野球のシーズン中に、セ・リーグとパ・リーグの優勝を争って、つまり優勝ペナントの獲得を争って行う公式戦のことをペナントレースと呼びます。
プロ野球では、オープン戦から日本シリーズまでいくつも試合の種類がありますが、その中で優勝ペナントを獲得できるペナントレースは、セ・リーグとパ・リーグのリーグの順位に関係する試合だけです。
リーグ内での順位に関係しない、オープン戦と、クライマックスシリーズ、日本シリーズはペナントレースとは呼びません。
ところで、ペナントレースの「ペナント」とはそもそもどのような意味なのでしょうか。
ペナントといえば、お土産屋さんでよく売られていた、ご当地の名所などが描かれた三角形の旗を思い起こす人もいるでしょう。ペナントとは、細長い旗のことで、槍に付けられたり、軍艦に掲げられたりしました。
形は横に細長い二等辺三角形や四角形です。
日本のプロ野球では、1リーグ制のときには従来の四角形の優勝旗でしたが、セ・リーグとパ・リーグに分裂してからセ・リーグがペナントを優勝旗にしました。
パ・リーグの優勝旗は最初は通常の四角形の旗でしたが、1982年頃からペナントが優勝旗となっています。
アメリカのメジャーリーグでもペナントが優勝旗として贈呈されます。そのために、1960年代頃までは、MLBの記録にも「ペナントレース」という言葉がみられるようです。しかし、現在ではMLBではペナントレースとはいわずに、日本のペナントレースに当たる期間を「レギュラーシーズン」と呼んでいます。
プロ野球の試合にはいくつかの種類がありますが、ペナントレースとはいつ行われる試合のことをいうのでしょうか。プロ野球のペナントレースがいつなのかみておきましょう。
ペナントレースがいつなのか理解するためにも、プロ野球のシーズンの流れについてみておきましょう。
2月~3月:春季キャンプ
シーズンの開幕に向けて体力やチーム力といった戦力を各チームごとに高める時期
3月中旬:オープン戦
ペナントレース開幕に向けた調整のための交流試合。
3月下旬~7月中旬:公式戦・ペナントレース前半
セ・リーグ、パ・リーグがそれぞれのリーグで優勝を目指して戦う
5月下旬~6月中旬:交流戦
普段は公式戦では戦うことがないセ・リーグとパ・リーグの球団同士が戦う
交流戦も公式戦の成績としてカウントされるのでペナントレースの一部である
7月中旬:オールスターゲーム
プロ野球界を代表する実力と人気を兼ね備えた選手が、セ・リーグとパ・リーグそれぞれでチームを作り、セ・リーグ対パ・リーグの試合を行う
7月中旬~10月中上旬:公式戦・ペナントレース後半
各リーグの優勝に向けて各チームが熾烈な戦いを繰り広げる
10月中旬:クライマックスシリーズ
各リーグ3位以内のチームが日本リーグ進出を掛けて戦う
10月下旬:日本シリーズ
クライマックスシリーズを勝ち上がった、セ・リーグ代表とパ・リーグ代表のチームが日本一をかけて戦う
日本のプロ野球ではペナントレースの試合数は交流戦を合わせて1チーム143試合と決められています。なお、メジャーリーグのレギュラーシーズンは1チーム162試合です。