プロ野球のセーブの条件や評価は?勝ち投手の権利を持つと記録されない?
野球では「守護神」などともも呼ばれる抑えの役割を持つ投手もいます。抑えの記録はセーブですが、どのような条件でセーブが付くのでしょうか。この記事では、野球のセーブとはどのような記録で、どのような条件でカウントされるのか詳しく解説します。
守護神の評価に重要!野球のセーブとは?
野球には、選手の能力を測るための指標や記録があります。投手の能力を測る指標には、防御率や勝率などがありますが、そのうちの「セーブ」は勝ち試合の最後を締める重要な抑え投手を評価するための記録です。
抑え投手とは、チームが勝っている状態で試合の終盤に登板し、逆点されることなくリードを守り切ったままで試合を終えることを役割としています。チームの勝ちを守る役割から「守護神」と呼ばれることも多いです。
現在の野球では先発が完投する試合はあまりなく、複数の投手をリレーして試合を組み立てます。セーブ記録は、抑えの投手が勝ち試合で登板して、逆点されるほどの得点を許さずに勝った状態で試合を終えられれば1つ記録が付くルールです。
しかし、勝った試合の全てで抑え投手にセーブが付くわけではありません。この記事では、抑え投手にセーブの記録が付く条件について解説します。
プロ野球で抑え投手にセーブが記録される条件
では、プロ野球で抑え投手にセーブが記録される条件について細かくみていきましょう。
絶対に必須の4つの条件
セーブが記録されるためには、次の4つの条件を満たしている必要があります。
勝利チームで試合終了まで投げきること
試合の終盤に登板した投手にセーブが付くためには、まずその投手が所属しているチームが試合に勝つことが前提条件です。また、セーブが付くためには、その投手が試合の最後まで投げきることも条件となります。
勝利投手の権利を得ていないこと
投手にセーブが付くためには、その投手が勝利投手の権利を得ていないことも条件です。
勝利投手とは、その試合の勝利を決める得点が入った時の投手を指し、勝敗は先発投手に付くことが多いですが、試合の流れによってはリリーフや抑え投手に付くこともあります。
そのため、負けている試合の終盤に登板して自分のチームが逆点して勝った場合は、終盤を投げた投手が勝利投手の権利を得ることもありますが。負けている状態で登板して逆転勝ちしてもセーブ記録は付きません。
1/3イニング(1アウト)以上投げること
抑え投手にセーブの記録が付くためには、1/3イニング(1アウト)以上を投げることという条件もあります。1アウトも取らなかった場合にはセーブは付きません。
リードを守った状態で試合を終えること
抑え投手にセーブの記録が付くためには、リードを守った状態で試合を終えるという条件もあります。
セーブが記録されるためには、勝った状態で登板してから試合が終わるまで、一度も同点や逆転を許してはいけません。
抑え投手が登板してからの同点や逆転の後で、味方が得点を取って試合に勝ったとしても条件を満たしていないので抑え投手にセーブ記録は付きません。
つまり、同点にならない程度の得点を許すのは仕方がないとしても、リードは保ったままで試合を終えることが条件です。
必須の4条件に追加して必要な条件(いずれか1つ)
セーブが記録されるためには、上記の4つの条件に加えて以下3つの条件のうち、最低1つは満たしている必要もあります。
3点差以内のリードで登板して1イニング以上投げる
3点差以内の僅差でチームがリードしている場合には、1イニング以上投げて試合を勝利で締めることができればセーブが付きます。
例えば、9回裏2アウトから2点差で勝っている状態で登板して、1アウト取って試合終了なら条件を満たしているのでセーブ記録が1つつくという仕組みです。
この場合、4点差以上付いているとセーブにならないので、セーブを狙う抑え投手はあえて登板しないこともよくあります。
2人のバッターに連続でホームランを打たれたら逆点される状態で登板する
チームは勝っていたとしても、2人のバッターに連続してホームランを打たれたら逆点される状態で登板して、リードを守ったままで試合を終えることができればセーブが付きます。
この状態は、相手の走者の状態でセーブが付く点差が決まり、以下がその点差です。
ランナーなし:ソロホームラン2本の2点差
ランナー1人:2ランとソロホームラン1本の3点差
ランナー2人:3ランとソロホームラン1本の4点差
ランナー3人:満塁ホームランとソロホームラン1本の5点差
3イニング以上投げてリードを守り切る
点差は関係なく、3イニング以上投げてリードを保ったまま試合に勝てればセーブが付きます。試合が延長戦に入らない場合には、表の攻撃なら7回から、裏の攻撃なら6回から投げてリードを守って試合を終えられればセーブの記録です。
まとめ
野球中継をみているとて「抑え」「守護神」などの言葉が出てくることは多いですが、せーび記録がどのような条件でつくのかをよくわからなかったという人もいたかもしれません。
セーブ記録がつく仕組みがわかると、より野球中継を楽しむことができるのではないでしょうか。