高校野球には、投手に対して「球数制限ルール」が設けられています。では、高校野球の投球制限はいつから始まったのでしょうか。この記事では、高校野球の球数制限について、意味やルール、いつから導入されたものかなどを解説していきます。
WBCやメジャーリーグには、球数制限がルールとして設けられています。高校野球も同様であり、投手に対する球数制限が設けられており、投手の肩などの負担を軽減し怪我をしないように設けられたルールです。
高校野球では1人の投手が連投することも多く、そうなればどうしても大きな負担となってしまうため、球数制限が設けられました。この記事では、高校野球の球数制限について解説していきます。
高校野球の球数制限にはルールがあります。ここでは、球数制限についてみていきましょう。
高校野球での球数制限での投球数は、1週間で500球以内と決められています。これは、投手の肩などの身体的な負担を軽減し、怪我をしないように設けられたルールです。
高校野球の球数制限の対象期間は1週間ですが、都道府県大会だけではなくそれに連続している大会日程の期間を含みます。
ただし、球数制限では投手が1週間の期間で投球数が500球になった場合は、相手の打者の打撃が終わるまで投球することが可能です。そして、打撃が終わった時点で降板することになり、球数制限によって以降の試合で投球することはできません。
また、球数制限では高校野球の試合が天候などの影響によって試合を継続できない場合の投球数に関しても、球数制限によって500球までです。
高校野球での球数制限での投球数は、1週間で500球以内です。高校野球の投球制限は、WBCやメジャーリーグのような1試合あたりの投球制限はないため、1週間で500球という制限が設けられています。
球数制限では、1週間でここぞという大事な試合において多く投球することが可能です。また、球数制限は1人の投手が球を投げ続けることによる身体的な負担を軽減し、怪我をしてしまうリスクを失くす意味があります。
高校野球の球数制限は、1人の投手が球を投げ続けることによる身体的な負担を軽減し、怪我をしてしまうリスクを失くすことです。
では、高校野球の球数制限はいつから導入されたのでしょうか。ここでは、高校野球の球数制限がいつから導入されたのか解説していきます。
2020年から、高校野球の球数制限は導入されています。ここでは、高校野球の投球制限の歴史についてみていきましょう。
高校野球の球数制限が導入されたのには経緯があります。はじめのうちは高校野球の延長戦に制限が設けられていませんでしたが、1958年夏の大会から延長戦は18回までと決定されました。
その理由は、1958年に行われた春季四国大会において、当時投手だった板東英二さんが準決勝で16回投球し、翌日の決勝戦では25回も投球したことで、投手の身体的負担が大きな問題となったためです。
投球数が増えることで投手の肩や肘の負担が増し、結果的に故障してしまう危険性が高くなります。そのため、選手の将来を考えて高校野球の延長戦は18回までになり、引き分けになった場合は再試合を行うルールが導入されました。
1958年に高校野球の延長戦は18回までに決定されましたが、それでも投手の身体的負担の問題は解決しなかったため、2000年の春から高校野球の延長戦は15回までになりました。
それは、1998年の夏に行われた大会において、投手を務めていた松坂大輔さんが、対PL学園との試合の中で17回、250球を投球し、翌日の準決勝ではリリーフ登板しました。
また、決勝戦ではノーヒットノーランを達成しています。しかし、ここでも投手の身体的負担が大きな問題となったため、高校野球の延長戦は15回までになりました。
高校野球の延長戦を15回までに短縮することで、投手の負担を軽減できたかに見えましたが、依然として問題は解決しませんでした。
そこで、2018年の春から高校野球の延長戦は12回までに決定されま、延長戦13回からはタイブレーク制が導入されることになりました。
そして、2020年からは投球制限のルールが決定され、延長戦と投球制限のルールを設けることによって、大幅に投手の身体的負担を軽減することができるようになりました。
高校野球の球数制限とは、投手の肩などの負担を軽減し、故障してしまう危険性をなくすためのルールです。延長戦の短縮や投球制限によって、未来のプロ野球選手になる可能性のある選手を守るためのものなのでしょう。